マーケティングは、感じとって応じること

マーケティング支援事業の第4回目は「明日からできるマーケティングの活用法」と題し、宮崎大学地域資源創成学部の講師、土屋有さんにおこしいただきました。土屋さんは、現在は大学でソーシャルビジネスモデル研究に従事されていますが、シェアリングビジネスを含め複数のベンチャー企業顧問も務めていらっしゃいます。また、過去に上場企業からベンチャー企業(IT企業、クリエイティブ企業、医療・介護企業)の役員を歴任し、5年前宮崎にUターンした際には、IT企業取締役をされていました。

 

感じ取って応じること

さて、講座の出だしは「マーケティングって何ですか?」という土屋さんから投げかけられた問い。「なんかかっこいい」「なんかすごそうじゃないですか」といってマーケティングの世界に飛び込んでくる方も多かったり、なんかカッコイイ、すごそうな取り組みを真似れば、マーケティングができていると見えてしまったり。でも、そんな風に誤魔化さずに一言で言うとしたら?

土屋さんの考えるマーケティングとは、「”原因”と”結果”をプロセス化して考える」こと。つまり、「感じ取って応じること」だそうです。大きな声の人だけではなく、多くの人の声だけではなくて、本当にお客様が求めていることを感じ取れているか、応えることができているかということ。
またプロセスを図解して説明していただき、要は「マーケティングという専門用語を用いて、クライアントの売上獲得プロセスを客観的に認識し、問題点を見つけ、原因分析を行い解決策の提示と実行を行うこと」だそうです。

 

購入までのプロセス

次に、商品・サービスを購入するときの心理変化についてのワークを行いました。「今から24時間以内に購入した1000円以内の商品・サービス」「今日から半年以内で購入した一番高い商品・サービス」を、それぞれ「どこで知った?」からスタートし、「購入後の評価は?」までのプロセスを書き出し発表しました。

ここからわかることは、買うまでのプロセスはほとんどの人が同じような行動をしているということ。これは同じような文化環境で生活しているので大して変わらなくて当然。ここで、10年前をイメージして、同じように購入プロセスを書き出しました。ライフスタイルの変化に合わせて企業は情報を提供しているので、当然、私たちの購入プロセスも変わってきたことをグループで確認しあいました。

 

消費者ニーズの5階層

「近代マーケティングの父」とも言われるフィリップ・コトラー氏はマーケティングの立場から、顧客ニーズには5つの階層に分けられると述べています。

明言されたニーズ
真のニーズ
明言されないニーズ
喜びのニーズ
隠れたニーズ

これを、例えばInstagramに置き換えると、下記のように言えます。

明言されたニーズ  簡単におしゃれな写真を撮りたい
真のニーズ     思い出を残したい
明言されないニーズ 撮った写真のセンスを自慢したい
喜びのニーズ    人からセンスを褒められたい
隠れたニーズ    リア充を羨ましがられたい

ポイントは、真のニーズである「喜びのニーズ」と「隠れたニーズ」。これは顧客に注意を持って見ないとわからないもの。
土屋さんも、かつては消費者のニーズを掴むために、スーパーお客様の後ろに歩いて、視線を追ってみたり、渋谷のファッションビルで8時間もの間、お客様の後ろをついて観察したそうです。

いくらターゲットを設定しようとしても、そのターゲットイメージは自分の価値観の中だけでしか想像することができません。だからこそ、日々の生活の中で、自ら情報にアンテナを張り、様々な状況で生活する人々の喜びや隠れたニーズをキャッチすることが、ニーズを掴む第一歩だと話されていました。

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