地方と都市の間にあるもの

情報発信力アップ講座の第5回目は、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんを講師に迎えました。佐々木さんは1961年兵庫県生まれ。毎日新聞社、アスキーを経て、フリージャーナリストとしてご活躍され、総務省情報通信白書編集委員やTABI LABO創業メンバー、またTOKYO FM「タイムライン」MC、テレビ東京「未来世紀ジパング」レギュラーコメンテーターでもいらっしゃいます。

今回は「地方は都市とどうコミュニケーションを取るべきなのか~地方と都市の間にあるもの~」をテーマにお話ししてくださいました。

 

地方と都市の差はほとんどない

まずは地方と都市の違いについてお話ししてくださいました。今の世の中、情報は全国どこにいてもキャッチでき、都会と田舎のが違いがなくなってきています。宮崎であろうが東京であろうが、正直そこまで大きく生活は変わりません。

 

トレンドではなく「スタイル」

大事なことは、新奇を求めるのではなく、「再発見」すること。その土地、その人の特徴を見つめ探すことです。そんな現代に見えてくるのが、ファッション業界でも言われるように「トレンド」ではなく、「スタイル」という考え方。流行っていて自分に似合わないものよりも、その人自身に似合っていて気持ちがいいものの方がよしとする考え方が広がっています(例えば、スティーブ・ジョブズは流行に関係なく、毎日同じ服装をしていましたよね)。

 

旅するように暮らす

そこで、なぜAirbnbは人気があるのかという話題に話が移ります。Airbnbの人気は、もちろん価格の安さもあるけれど、体験、交流、そしてなにより日常を味わえるところにあると言えます。

若者が移住する理由に照らし合わせて考えてみても「食べ物が美味しい、景色が綺麗、交通が便利」という条件は、正直全国どこでもさほど大差はありません。だからこそ、その土地で暮らす人々自身や日常を魅力と感じ、それが移住の理由になるのです。佐々木さんの指針は「旅するように暮らす、暮らすように旅する」ということ。2拠点生活や一つの場所に定住しない生き方が増えているのも、きっとそんな価値観に共感する人が増えている証拠ではないでしょうか。

シェアハウスの定着と多様化

次にシェアハウスについて話してくださいました。「シェアハウスについてどう思いますか?」とアンケートを取ると、賛成派は見事に80年以降に生まれた人によるそうです。フリーランスとして働く人や、一人暮らしをする人が増え、「仲間と生活を共有する」という機会を欲している若者が増えました。そんな生活コミュニティをつくりだす動きは、かつての「村」が形をかえて復活してきたとも言えます。そして、このような動きが未来の共同体になっていくのでしょう。ここで大切なのは、コミュニティを固定化しないこと。人の流動性を認めることが、現在の村コミュニティのスタイルなのです。

 

共同体づくりが移住につながる

移動する人が増え、旅ではなく、移動し、暮らし、持ち物を減らし、シェアリング経済を活用し、共有と交換で生きる。そういうライフスタイルを送る人が今後も増えて来るでしょう。

そう考えた時に、現在各地方で移住促進の動きがみられますが、単に移住をしてもらおうとするのではなく、「地域にシェアハウスや価値観の似通った人が集まるコミュニティ、つまり共同体づくりをすることが、結果的に移住促進につながるのでは。」と佐々木さんは話されました。

新しく生まれた共同体が、地域の経済やコミュニティにうまく相乗効果を発揮すれば、その地域に新陳代謝の良い人の流れが起きるのです。

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