つながりは社会を変える原動力を生む

ライター養成講座2の第2回目は、「地域課題を解決するデザイン思考・地域課題を解決するデザインプロセス」と題し、issue+design 代表 、博士(工学)の筧裕介さんを講師にお招きしました。筧さんは一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。2008年issue+design を設立し、以降、社会課題解決、地域活性化のためのデザイン領域の研究、実践に取り組んでいます。

 

課題先進国の日本で

日本は、過疎化、高齢者の増加、労働力不足、消費の低迷、地域コミュニティの衰退などを抱える「課題先進国」と言われていますが、すべては人口が減ることで起こる問題と言えるそうです。

今、日本で何が起こっているかというと、「若者(若年女性の減少)」「既婚者の減少」「夫婦あたり出生数の減少」というように、若者が既に少なく、さらに大都市に出ていってしまい、数少ない若者も結婚せず、子供も産まない。そのため次世代の若者がさらに減る、といった3大要因が引き起こす負のスパイラルに陥っています。

そしてここでクイズが行われ、100年後の日本の人口、夫婦あたりの出生数、生涯未婚率、47都道府県別の幸福度などをグループで考えてみました。

 

ソーシャルデザインとは

デザインとは、論理的思考や分析だけでは読み解けない、複雑な問題の本質を直感的、推論的に捉え、そこに調和と秩序をもたらす行為のこと。ソーシャルデザインとは、美と共感で多くの人の心に訴え、行動を喚起し、社会に幸せなムーブメントを起こす行為のことを言います。

 

地方創生+design

「人口減少が進む中山間地域の自治体の未来を切り開くために、何が可能か」ということで、2013年、高知県佐川市で地方創生のプロジェクトが始まりました。まず始めに取り組まれたのが、「住民みんなで総合計画をつくる」ということ。

総合計画のゴールを「幸福=住民のしあわせ」とし、幸福学の第一人者の前野隆司教授とともに「地域のしあわせ」をテーマとした共同研究を行い、それに基づき計画を実施したそうです。

 

幸福度の高め方

幸福度の高め方のキーは「コミュニティ」。というのも、「幸せと肥満は伝染しうる」「幸せの人の知人は幸せな人」「入院時にお見舞いの数が多いほどその後の死亡リスクを下げる」という研究結果があるように、幸福度は人とのつながりによって高めることができると言えます。

 

つながりは社会を変える原動力を生む

つながりの効果、それは「しあわせの連鎖」「利他性が高まる」「生産性・創造性が上がる」と言えるそうです。筧さんは「市民同士がつながると何が起きるのか」を、事例を元にお話ししてくださいました。

その他、「人口減少+design」「避難所+design」「子育て+design」の取り組みから、ソーシャルデザインについて理解を深めました。

ソーシャルデザイン、つまり「つながりと創造性で地域課題を解決する」ことだとすれば、人がつながれば、幸福度が高まり、生産性や創造性が高まり、地域が変わっていくのです。

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