生活者に紐づき、観察するマーケティングとは

地域マーケティング講座の第9回目は、「自社製品やサービスの魅力を見込み客に伝えるために必要なこと」をテーマに、ヤフー株式会社のマーケティングソリューションズカンパニー 検索広告事業本部本部長の中島みきさんを講師にお招きしました。

中島さんは広告代理店での営業経験を経て、2006年オーバーチュア株式会社、2008年よりヤフー株式会社にて広告事業の営業推進部門を担当。2013年より同社マーケティングソリューションズカンパニー営業推進本部長として、ヤフー広告商品を「売るための仕掛けづくり」を担う。2016年10月より検索広告事業本部長に就任し、ヤフーの検索広告の責任者をつとめられています。

経歴だけをみると何やら固そうなイメージですが、中島さんの好きな言葉「それはちょうどよかった」にも表れている通り、あたたかく前向きな印象の女性です。

「共感」を呼ぶマーケティングとは

今、マーケティング業界では「共感」がキーワードになっています。というのも、今までのものの買われ方や、興味の示され方のきっかけが変化し、今までのものの売り方ではものが売れない時代になりました。

情報が発信されると「知る」→「理解する」→「共感する」という回路をたどり、共感へ行き届かず、周知止まりのことも多いですよね。

さて、共感を掘り下げてみると、五感などの「非言語コミュニケーション」「ストーリー」「心地よさ」などが関係し、硬く言えば「共感とは生活者に紐づき、ロジックより感情寄りのようだ」と言えるそうです。

だからこそ、市場やマクロデータを見て作れば売れる時代は終わり、「生活者に紐づき、観察する」というのが今のマーケティングだそうです。

 

何を軸にするかによって、大きく結果が変わる時代

マーケティング活動における2つのパターンを見てみましょう。

▼パターンA
競合を観察

スペック重視で作る・売る

体力勝負になる

価格競争へ

▼パターンB
生活者を観察
観察を参考に作る・売る
生活者の体験参考にブラッシュアップ

ロイヤルカスタマーへ
(長く使ってくれる生活者)

今まではパターンAがマーケティングの中心でしたが、現在はパターンBのように、規模は大きくないが、実直にやる企業が増えてきたそうです。

 

ここで、いくつかの事例を取り上げながら、ポイントを紹介してくださいました。

(1)熱海より湯布院が年月を重ねても人気のワケ
→観光産業の場合、長い目でブランド作りができるかが鍵

(2)大塚家具よりIKEAが売上を伸ばすワケ
→ものを買う=体験を通して買う

(3)ふなばしアンデルセン公園が人気のワケ
不便な立地にあっても、生活者のニーズを捉えることで集客できる

(4)ヤフオクより、メルカリが急成長したワケ
生活者のニーズ変化を捉えていても、行動できなければ意味がない

受講生からも、「メルカリはスマホベースで作られているいるのに対し、ヤフオクはPCベースで作られているので使いづらい」との辛口コメントに、ヤフーの中島さんも「ですよね〜」と、生の声に納得される場面もありました。

 

生活者に紐づき、観察するマーケティングとは

 

最後にまとめとして、自社製品やサービスの魅力を、見込み客に伝えるために必要なことを教えてくださいました。

・生活者の問題に理解を示す
・自社の文化や地域・歴史の価値に目を向けて未来目線で取り組む
・製品やサービスは理念を伝えるための手段であることを理解する
・これらを実行する仲間たちと共通認識を持つ

 

Yahoo!の「Y」ポーズで集合写真を撮って、講座を締めくくりました。

 

 

 

 

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